ここ３年、１人カラオケに行くようになった。昔のヒトカラは根暗のイメージがあったが、コロナがじわじわ広まって、誰とも会えなくなり１人で行くしかなくなった。最初は恥ずかしくて１時間、次は２時間、気付けばフリータイムで何時間でもいられるようになった。受付も無人だし全然平気。むしろ１人以外の人は来ているのか？って感じ。ジャンカラは音漏れが凄いとは聞いていたが、新妻聖子みたいな人がオペラの発声練習をしていた。めちゃめちゃデカい声で、ジュースを取りに行っても聞こえる、という事は私の声も丸聞こえか。私は何時間もユーミンを歌っていた。最初は自称そっくりだったので、新妻聖子の隣にユーミンがいると思われてるかもと笑っていた。しかし時間が経つうちに声がガラガラになって、鼻声と裏声のまじった変な歌声になっていた。もう新妻聖子の隣の部屋にユーミンはいない。私は何時間も練習しすぎて最終的に小梅太夫で「やさしさに包まれたなら」を歌っていた。
