ウチの母は料理が得意ではない。ちらし寿司はすし太郎、炊き込みご飯は永谷園で育った私は昭和61年に結婚した時、義母がそれらを全部手作りで作っているのを見て驚愕した。彼女は私に同じ事を強要するでもなく、何でも大量に作っては食べさせてくれたけど、ある日ビニール袋に入れたアズキを持ってきた。ものすごく美味しいのをもらったからというけど、私にどうしろと？そりゃ義母は赤飯もおはぎもチョチョイのチョイで作るけど、私は作れないどころか苦手なんですけど。取りあえず食器棚の中にしまってみたものの、昔はクックパットなんかなかったし、料理本を見てもアズキ料理なんてそんなにないし何より食べたくない。嫌だ嫌だと思ってるうちに食器棚からコバエみたいなのが飛び出してくるようになった。放置しすぎたアズキから虫が湧いてた。米に虫が湧いた時は洗ったら虫が浮いたから食べたけど、アズキは無理！何もしたくない、ごめんやけどさよーなら。
最近になって何を血迷ったのか自分でアズキを炊いてみようと炊飯器レシピを見て作った。砂糖の代わりにオリゴ糖にしたら、パッサパサのまずいあんこが出来上がった。やっぱり豆も私を嫌ってる。
