平成31年、8歳下の友達T子が大腸がんで亡くなった。その4年前、健康診断の再検査でステージ4だったとメールが来た時、通勤ラッシュの電車の中で滝のような涙を流した。何度も手術や抗がん剤をする中、ランチも行ったし、入院中は「暇だから来て」と呼ばれた。術後、痛い時は行ったらあかん約束だけど、会いたがったら「絶対笑わさないで」と許してくれた。病室でT子の次女と子供みたいな言い合いをしてたらT子が笑ってしまい「うっ！」っとうずくまった。私は約束を破った事に気付き「ごめん！」と慌てて病室を出たら、点滴をぶら下げ身体を引きずった彼女が追いかけてきて、出口まで送ってくれた。治ると信じてたから、完治した時のネタにとひどい事もいっぱい言った。母が突然入院してバタバタし、久しぶりにラインをした時「自分の思うようにしたら良いよ」と言ってくれ、最後の行は「私はもう長くないと思う」だった。それから何度もラインと電話をしたけど、返事をくれたのはT子の長女だった。竹原ピストルのアメイジンググレイスを聴くとT子を思い出しいつでも泣ける。今、彼女は外国で暮らしているんだと言い聞かせながら、自分が死ぬときは三途の川まで迎えに来てもらう気でもいる。
