実家には昔から常に「柿の種」がある。母が、お菓子入れにザバーっと入れてテーブルの真ん中に置くと、ご飯の後でも気付けば食べ尽くしていた。結婚してからも、救援物資的に送ってくれてた食料品の中には、必ず柿の種が入っていた。昭和62年、娘を産んで実家に里帰りしていた時、学生時代の友達が2人、会いに来てくれる事になった。突然決まったので「何か出すもんある？」と母に聞いたら「柿の種ならあるで～」…。その2人は高校生の時から「太りたくない系女子」だったので、柿の種なんか食べるかな？なんかダサいし、もっと小洒落たもんないん？母は聞く耳もたず、いつものお菓子入れに、それを2袋ザバーっと入れた。久しぶりに楽しくベラベラ喋り、2人が帰ろうとした時、お菓子入れは空っぽになっていた。私が1人で食べたのか？いや違う。私はピーナッツは食べない。実家から送られてきた柿の種大袋3個分のピーナッツを1袋に詰めて母に返品したぐらい嫌いだから、完全に3人で食べたという事だ。
恐るべし柿の種！誰もが、やめられない止まらない！？
