昭和50年、漫画「愛と誠」にハマった。小学生だった私には内容はよく理解できてなかったけど、4巻に描かれていたドアップの高原由紀に一目惚れしてしまい、彼女が自殺未遂した時の長い遺書まで丸暗記してた。
悪の花園高校でツルゲーネフ原作の「初恋」を涼しげに読んでいる彼女は影の大番長。私は「初恋」の本の中に投げナイフが隠されているのを見た時思った。「同じ事がしてみたい!」すぐ母に「初恋」をねだった。「読みたいんじゃなくて、中をくり抜いて投げナイフを入れたい!」とは言えないので文庫本は大人用だし、漢字が多くて読めないからと御託を並べて無理矢理デカい「初恋」を買ってもらった。でも持ち歩くとなると調子乗りみたいで恥ずかしい。くり抜くにしても家にあるナイフは包丁かフォークとセットのやつしかないし入らない。どうしようかその事ばかり考えて、結局本棚に飾ったまま時間だけが過ぎ、読む事もなかった。
「そんな子知らないよ、僕たちは仲間じゃない!」このセリフも姉妹喧嘩の時、よく使いました*1
*1:´∀`