平成25年、娘が結婚し、息子も彼女と同棲中、1人ぼっちの家にネズミが出た。実家に泊まって戻ってきたら、吊るしていたバナナが落ちていたから、拾って見るとポッカリ穴が開いてた。窓も全部閉めて出たけど、ウチは入居前から台所の壁に穴が２か所開いていた。そのグーパンチしたような穴がデっかくなってるし！台所のふすまを閉めて寝るけど、案の定、夜中ガリガリという音が、まるでふすまを開けようとしているかに聞こえた。私は昔読んだ日野日出志先生の「はつかねずみ」というホラー漫画を思い出した。実際のねずみは一度も見ていないがきっと【どデカい】に違いない。恐怖で眠れない夜が続いた。ネズミ退治のグッズを買って置いたら、案の定、袋を破って食ってやがった。「ねずみさん、お願いだから死んでくれ」なかにし礼のドラマみたいに願うけど、毎晩ガリガリは聞こえた。大家さんに相談したら、穴をふさぐ15ｃｍ角のプレートを1枚持ってきた。そんな物で解決するなら、最初からコーナンで買ってるわ！耐えられなくなった私は引っ越しを決意した。場所は気に入ってたんだけど、ネズミって昭和か。
