今住んでる家は壁が薄い。引っ越してきてからスグ隣の人が出て、しばらく誰も住んでなかったから気付かなかったけど、何年か前にお隣が引っ越してきてから、台所の流しがウチの壁に密接してる事が判明した。夜11時ごろに帰ってくることが多く、それからご飯を食べるのか蛇口をひねる音も水の音も響く。しかも話し声までめっちゃ聞こえる。1度だけはっきりと「おかえり」も聞こえた。壁に見えてるけど【ふすま】かもしれない。そのうち下の階に赤ちゃん連れの家族が引っ越してきて、毎朝ベランダに締め出されるお父さんの「しょうちゃん開けて」という声と、お母さんの怒鳴り声が追加された。
昭和50年まで住んでいた家のカギは、今じゃトイレでも見かけない引っかけるタイプで、出かける時は外側から中に手を回して掛けていた。母の友達は毎日「奥さ～ん」と言って勝手に入ってきてた。小学生だった私が友達と家で遊ぶと、下の婆さんに「うるさい」と文句を言われてた。今住んでる家は、カギこそしっかりしてるけど声が駄々洩れで昭和っぽい。うちも孫が来てる時はうるさいんやろうな。
