昭和63年に娘が生まれ、絵本の読み聞かせをするようになった。まだ「ママ」と「まんま」ぐらいしか言えない子が、話が終わると、もう1回と言わんばかりにページを最初に戻す。絵が好きなのか?それとも私の読み方が上手いのか?特に「マッチ売りの少女」を読む時は、最後にお約束と言わんばかりに泣きながら読んでいた。マッチを擦るたびに、ご馳走や暖炉が出てくるなんて、幻覚症状でてるやん。せめて誰か1人でも、警察に連絡してたらこんな悲劇は起きなかったのに。「間違っててもかまいません!」
こんな可哀そうな話もあれば「豆の上に寝たお姫様」は同じアンデルセン童話とは思えなかった。嵐の日に「私はお姫様だ」という女の子が現れて、それを試すために何枚も重ねた布団の中に豆を一粒入れ寝かせた。次の日「よく眠れましたか?」と聞くと「豆が痛くて良く眠れませんでした」と答えたので、これは本物だと王子は女の子と結婚した。この話が、正直になれと言ってるのか、わがままになれと言ってるのか、40年近く経った今も理解できてない。