昭和59年、短大2年の時に、ブラウスを作る授業があった。1年でスカートを作った時は、まだマシだったけど、ブラウスは襟の所が、何度説明を見ても聞いてもわからない。なので若い時、洋裁の仕事をしていた母に丸投げすることにした。期限よりも早く仕上がったので、すぐに提出したら「教えていない所まで良く出来ていて、プロみたい」と言われた。当たり前や、プロが作ったんやから。もしかしてバレてた？ウチで母が私のブラウスを縫っている所を見ていた友達YYは「自分のも作ってもらわないと先生にチクる」と脅迫してきた。YYは友達の中で１番真面目だ。他の子ならわかるがYYに脅されるとは。でも、チクられたら困るので母にもう1枚ブラウスを縫ってもらった。
卒業後、彼女は家庭科の先生になったが、私は単位を落とし教員免許を持てなかった。卒アルの集合写真で、私はワンレンボディコンで化粧バッチリの女の中に、普段着のパーカーで写っている。これを見るたびに、授業も何も聞かず、何の資格も単位も取れなかったバカな奴だと笑われているような気がする。
