昭和5３年、中1の時のバレー部の合宿は学校内であった。当番を決めて買い出しをしてご飯を作る。誰かが茹で上がったスパゲティを水でバシャバシャ洗って、他の子と揉めていたけど【空腹は最大のスパイス】 、美味しくいただいた。風呂代わりに夜のプールに入り、柔道用の畳の部屋に布団を敷いて寝る。練習が終わり、夜みんなでワイワイ喋っていた時、母がいきなり学校に現れた、差し入れのブドウを持って。今考えても超サプライズ！ウチの家から学校まで30分かかる。しかも、学校の手前の長い1本道は、車が1台通れるだけの田んぼ道で、夜は真っ暗、道の両脇にはイチジクの木が並んでいた。これ、お化けに見えるヤツ。母は自転車に乗れないから、1人であの暗い道を歩いてきた。絶対に怖かったハズ。ブドウもだけど、あんな道を1人で歩いて来てくれたことに感謝だった。今、あの道があって、もしウチの子が合宿に行くと言っても、昼ならともかく夜は自転車でも行きたくない。ママ、ありがとう。こんな事を思い出すと少しボケてきた母に「優しくしてあげよう」と思ったりする。
