平成29年、息子にいきなり「これからは俺の事を綾野剛と呼んでくれ」と言われた。どの角度から見ても全く似ていないし、親の欲目で見ても共通点は「人間」しかない。理由を聞けばキャバ嬢に言われたという。世の中の男がバカなのか息子がバカなのか、なんて単純なんだ。でも、それで毎日気分よく過ごせるのなら、そのキャバ嬢様を探し出して菓子折りを贈りたい。ありがとう夢の国!
当時、綾野剛主演の「フランケンシュタインの恋」というドラマが始まって、テレビでよく主題歌が流れていた。覚えた最初の1行を私はよく口ずさんだ。
「ぶぅお~くは人間じゃないんです~本当にごめんなさい~♬」
なぜか毎回僕の「ぼ」に力が入り過ぎ「ぶぅお~く」と力が入ってしまう。悪意の塊。
息子は心無い母のせいで、夢の国からどんどん現実に引き戻されていった。