娘は小学生からバレーをやっていた。女子部員はたくさんいたけど、6年生になると、男子はYK1人だけになった。平成10年、小学校最後の試合に、YKも出してあげたいと、監督は女子バレー部の弟たちをかき集め人数を揃えた。モチロンみんなド素人。野球部だったウチの息子も駆り出された。参加チームも、男子は1チームだけなので、対戦相手は女子チームだった。一丁前にユニフォームを着せてもらった息子はレシーブする度に、手首を内側に返し、全部コートの遥か後ろに飛ばした。「何でやね～ん！」観客席から私達は笑った。YKは背も高く、アタックも打てるのに、飛んで行ったボールを相手コートに戻すしかなかった。攻撃することもなく試合は終わったけど、1チームだけの男子チームは優勝した。戦力外だった息子はバレーの話になると「俺が助っ人に入って優勝した」と見栄を張る。YKも最後の試合を、思い出す事あるのかな？
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