平成30年、台風21号で、停電と断水を経験した。最初、断水と知って、すぐお腹が痛くなった。何時かは覚えていないが息子も私も家にいた。息子はトイレに行き「流れるで～」と、冗談でタンクの水を流した。その時は「アホか～」と、余裕で笑っていたんだけど、毎回暗いトイレで用を足し、風呂の残り湯をバケツで汲んで流すのは辛かった。近くの娘夫婦の様子を見に行ったけど、外灯のない道はこんなにもデンジャラスなのか。あとは車の中でテレビをつけ情報収集に勤しんだけど、次の日の仕事を考えると家で眠りたい。だんだんさっき大事な水を冗談で流した息子に猛烈に腹が立ってきた。ムダに電気のスイッチをカチカチし、蛇口をひねりまわしたけど心はボキボキ。次の日もダメで冷蔵庫の水で顔を洗い出勤した。帰ったら息子に「蛇口全開で水が出ていたから来月の水道代は1億円や！」と怒られたけど復旧したことに涙が出るほど嬉しかった。それからは水様を大事に扱っている。 1日でこんなに心が折れるんだから、震災で何日も水が出ないニュースを観ると、世界1長いホースを作ってウチの水を使ってほしいと思う。
