昭和51年、小学4年生の時、5歳上の姉が、誕生日プレゼントを買ってくれると言った。ちょうど、私には欲しいものがあった。イズミヤの電気屋で見た、ブタの貯金箱。それは売り物ではない。お金を入れるところに電化製品のポップが差してあって、それ用に設置されたものだ。私は姉にアレが欲しいと言ったら困っていたが、ダメもとで電気屋さんに交渉してくれ、なんと！買ってきてくれた！グリーンのガラスで出来たブタは本当にかわいかった。大事に大事に使って、ある時は小銭を入れて、ある時は全部出して洗って大事に大事に。そう、45年経って減価償却がとっくに終わった今でも大事に飾られている。ちなみに、私は物をそこまで大事にする人間じゃない。その後、姉から全く心を揺さぶらない物をもらっても結構早く捨ててしまう。
このエピソードを知っている娘が「本当にかわいいから、いらなくなったら欲しい」と言ってきたので「死んだら棺桶に入れて」と断った。
