平成28年に父が亡くなり、母が父のガラケーを使い始め、今ではカタコトでメールも打てるようになった。毎日電話をするけど、耳が遠くなったので、こちらの話は全然聞いてない。補聴器を勧めても、デイサービスに来ている人もみんな体温計の音が聞こえていないから大丈夫大丈夫と言う。自分が大丈夫でもこっちが困るのに。先月姉が母のために、孫たちの写真を共有できるようスマホを買った。ラインの送り方を、手取り足取り教え、最後に紙飛行機のボタンを押すって、姉も私も、もう何っ回も言っている。しかし一緒にいる時以外はガラケーしか使おうとしない。先日、母に電話した時、「これからはメールはやめて、ラインだけにしよう」と、宣言したかったのに母は自分の話(←前の日も聞いた)ばかりでなかなか前に進めない。やっと聞こえたようだけど、その途端「え?電話?あれ?電話がない、電話がなくなった!」と、大騒ぎしだした。「耳っ!」ガラケーを使いながらガラケーを探している母にラインは難しいかもしれない。