昭和58年、18歳から2年間、近所の喫茶店でバイトしていた。平日は学校帰りに、日曜日は朝８時から。朝が弱い私は、ギリギリの時間に原付で出発した。喫茶店は右手にある。道路の中央にバイクを寄せて、「今だ！今だ！」と思うけど対向車の車間が微妙でなかなか行けない。手前の信号も手押しだから全然変わらない。もう次の車が行ったら強引に行っちゃえ！私はアクセル全開にした。「ブオ～ン！」バイクは思いっきりウイリーした。私は驚いて手を放し、バイクだけ、ぶっ飛んで先に喫茶店に行ってしまった。私は左のブレーキをギュ～っと握ったままアクセルをふかしたんだ。1人中央線にボー然と取り残された私を見て車が止まってくれたので、のこのこ歩いてバイクを迎えに行った。バイクのウインカーはちょっと割れている。それより何より「超恥ずかしい～～！！」喫茶店はドアも、窓もガラス張り。バイクを起こし裏口に運び中に入った。テンション低めに「おはようございますぅ」そう言う私に社長がひとこと
「みんな見えてたで」消えてしまいたかった。
